理事長ご挨拶

　グローバル化が進むにつれて、民族、文化、宗教、伝統、言語等の違いによる競争、対立、誤解、摩擦も日常化し、国民相互の理解、交流の必要性が強く認識される状況の下で、特色ある国際教育実践や国際交流を通じ、国際社会に通用する資質の育成を図る教育の充実が必要となっています。幸い、随所に力強い芽生えが見られ、すでに種々の先駆的な実践を行っている学校が増えております。当財団は、国際教育を実践する中学校・高等学校・中等教育学校や在外教育施設で学ぶ生徒に返済不要の奨学金を支給することにより、国際教育の振興に寄与することを目的として設立されました。さらに国際教育を実践する中学校・高等学校・中等教育学校の教員の海外研修に対する助成金を支給するとともに、研究や実践を通して国際教育の振興に寄与する団体にも助成金を支給しています。

　財団設立から30年あまりになり、当財団から奨学金の支給を受けた数多くの生徒が幅広い分野で活躍しております。これからも公文公（故人）の志を受け継ぎ、奨学金支給事業及び助成金事業の維持と発展に全力を尽くす所存です。今後とも当財団への一層のご指導ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願い致します。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　理事長　　公文　寛